グリーフの知恵

死別の悲しみはどれくらい続きますか?

2021年1月27日

大切な人を亡くした時、そのあまりの辛さに、今のこの悲しみは、一体いつになったら消えるのかと思い悩むことがあるかもしれません。

人それぞれに個性があるように、要する時間も人それぞれ

まず、死別の悲しみが消える、一切なくなるということはありません。なぜなら、それは記憶をなくすことと同じだからです

大切な人との別れは、人生で最大のストレスとも言われるほど、強烈な出来事です。そのような出来事は、脳がこれは大切な記憶だと判断し、長期的に記憶を保存しておけるフォルダ(大脳皮質)へ入れておくのです。

そのため、脳の大切な記憶フォルダへ入れられた悲しみが、折にふれて呼び出される、といったことが起こります。でもその記憶は、亡くなった大切な人とあなたをつなぐ絆でもあります。

愛する人を亡くして生きることは、時間がかかる、長い長い道のりです。

例え一旦は回復したと思っても、人生のあらゆる段階で、愛する人がいないことをひときわ感じ、涙することもあるでしょう。人それぞれに個性があるように、要する時間も人それぞれです。

死別の悲しみとその反応(グリーフ)には、誰もが等しく経験する心理的な段階や、決まったスケジュールはありません。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)じゃないだろうかと不安

心的外傷後ストレス障害(PTSD)に代表されるような、日常生活を送れなくなっている状態を障害と呼びますが、そういったケースは病院の受診が必要です。

受診して問題なければ安心できますし、何か障害が見つかっても、医師の指導の下で安心して専門的な治療を受けることができます。

その場合も、トラウマを完全に消し去ることができるのか?という問いに対しては、記憶をなくさない限りトラウマは完全に消し去ることはできないと言われています。

ただ、医療の力を借りて専門的な治療を受けることで、症状を軽減・解消していくことはできます。

例えば、傷ついて血がダラダラと流れ続けている状態を、止血して、縫合して、包帯を巻いて、傷がいえるのを待ち、次第にうっすら傷跡が残る状態になるといったことは可能です

心の傷も、身体の傷と同じようにトラウマ治療によって、症状を軽減・解消していくことが可能です。

どんなに辛い悲しみでも、いずれ薄らぎ、変化し、和らいでいく

どんなに辛い悲しみでも、いずれ薄らぎ、変化し、和らいでいきます。

人間の「自然治癒力」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。自然治癒力は、人間にもともと備わっている能力の一つだと言われています。

例えば、風邪をひいてしまった時、病院へ行って薬を飲まなくても、栄養や水分を十分にとって寝ていると、身体は徐々に回復へ向かって行きますよね。人間の体には、生まれた時から、このような優れた治癒力が備わっています。

死別の悲しみも同じです。心の癒しの作業は、苦しんでいるこの瞬間にも、心の深いところで、意識されることなく着実に進んでいます。自然治癒力が十分に効果を発揮できるよう、身体を労わりながら過ごすことは、あなた自身の心の痛みを和らげるためのサポートになります。

悲しみは時間とともに変化していきます。そのときそのとき、悲しみとしっかり向き合うことが、心の痛みを和らげることにつながります。

悲しみから立ち直りたくない

怒り・悲しみ・不安・焦り・憂鬱(ゆううつ)などは、一般的にネガティブな感情と言われています。しかし遺族の中には、哀しみから立ち直りたくないと考える方もおられます。矛盾のように思えるでしょうか。でもこれは、矛盾でも何でもありません。

なぜなら、遺族にとっては悲しみの感情が、亡くなった人への愛と同じものだと感じられるからです。「Grief is love」「悲しみは愛の別名」という言葉があります。

その人のことを愛しく思うからこそ、かけがえのない人だからこそ、悲しみが生じているのです。そこにあるのは、心から愛しく思う気持ち、愛です。古典に出てくる昔の日本人は「愛しい」と書いて「かなしい」と読みました。

悲しむことが自分にできるせめてもの償いであり、愛の証だと考える方もおられます。それが自分自身を傷つけることにならないのなら、心地良いと思える場所に身を置いて大丈夫です。

それだけ愛情深い方は、他の同じように愛する人を失った人の気持ちを心から共感出来たり、自分以外にこれ以上悲しい思いをする人がいてほしくないと、他の人のことを考えられるほど心の広がりを持つ人になってゆかれます。

死別の悲しみ語りませんか?遺族同士で交流できる無料掲示板

遺族サポートネットは、大切な人を亡くした遺族が、悲しみに向き合い、ありのままの気持ちや、心の中にある感情を少しずつ吐き出すことができる場所を提供しています。

まるで24時間運営のサポートグループのように、昼夜問わずいつでもメッセージを読んだり投稿したりできる無料コミュニティです。

ともか@遺族サポートネット

社会起業家 / 死別経験者のための無料コミュニティ運営中【病気, 事件, 事故, 自死, 流産, 死産, 乳児死, ペットロス】 / グリーフケア有資格者&心理カウンセラー研修生 / 自死遺族 / 裁判2年 / 大切な人を思いともに生きる

人気の記事

1

大切な人を亡くすことは、人生で最大のストレスとも言われるほど、辛く悲しい、深い悲しみです。 どんな言葉も、心に届かない時もあるかもしれません。 それでも、悲しみに向き合い、少しでも穏やかな癒しの瞬間を ...

2

大切な人を亡くすことは、人生でも特に辛く悲しいことです。 遺された人は、心や身体にさまざまな影響を受けます。その中で、心の痛みを抱えながらも、再び自分らしさを大切にして生きていけるようになるまでには、 ...

3

厚生労働省のWebサイトで紹介されている、SNSやチャット相談ができる団体をご紹介します。 相談先については、それぞれのリンク先よりご確認ください。 特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリン ...

4

ペットロスとは ペットロスとは、大切なペットとの別れ、そしてペットを失うことに対する様々な反応のことを言います。 ペットロスは病気や珍しいことではなく、飼い主であれば、誰でも経験する出来事です。しかし ...

-グリーフの知恵

© 2021 遺族サポートネット Powered by AFFINGER5