グリーフの知恵

ペットの飼育がもたらす効果とペットロス

ペットの歴史

人間は、古くから動物とともに暮らしてきました。

石器時代の洞窟から、あるいは古代エジプトの遺跡から、飼育されていた動物たちの生きた痕跡が見つかっています。

ペットは、もともとは野生動物だったものを、生活の役に立つように家畜として飼いならしたことが始まりと言われています。

例えば、獲物を追いかける時に役立つオオカミ(犬の祖先)や、ネズミなどの害虫駆除に役立つ猫。

今では「ペット(愛玩動物)」、あるいは「コンパニオンアニマル(伴侶動物)」として

生活の役に立つというよりも、人生をともに生きるパートナー、家族の一員として暮らすようになってきました。

近年のペット飼育

一般社団法人ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査」をもとに作成

2017年のペットフード協会の調査で、はじめて猫が犬の飼育頭数を上回りました。

以降、2020年の調査でも、猫の飼育頭数はほぼ横ばいで、犬の飼育頭数は減少が続いています。

調査によると、飼育理由として最も多いのは犬猫ともに「生活に癒し・安らぎが欲しかったから」だそうです。

ペットの暮らしがもたらす効果

ペットに癒される、安らぐ、との飼い主による声。

では実際に、ペットとの暮らしには、どのような効果があるのでしょうか。

幸せホルモン(オキシトシン)の分泌

「飼い主と犬が触れ合うことで、相互にオキシトシンが聞発される」という研究結果があります。

オキシトシンとは「幸せホルモン」「愛情ホルモン」と呼ばれるホルモンで、幸せな気持ちになったり、ストレスを緩和することができます。

ペットと一緒にいたり、撫でることで「幸せホルモン(オキシトシン)」が分泌され幸せな気分になるのです。

(参考文献:Odendaal,2000 太田光明,2013 など)

子どもたちの発達にプラスの影響

また、多くの保育所や幼稚園、小学校では、動物が飼育されています。

これは、文科省の教育指導要領にも書かれている命の教育の一環でもあり

日常の動物とのふれあいが子どもたちの発達に良い影響を与えると考えられています。

「アニマルセラピー」で有名なアメリカの特別支援学校でも、動物介在プログラムが子どもたちの治療に取り入れられています。

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高齢者にとっての元気や活力

また、高齢者にとってペット飼育は、生活リズムを整え、元気や活力を与えるとの研究も多くあります。

高齢者になると、一人暮らしや、施設暮らしが増え、孤独感や抑うつ感を感じることも多くなるかもしれません。

その日常生活の中に、ペットとの暮らしは、「必要とされる」「規則正しい生活」「癒し」などを提供しています。

ペットロスについて

愛するペットを亡くした人は、深い悲しみに陥ります。

一緒にこれまでの時間を過ごして来た、大切なパートナーだからこその苦しみです。

からだや心へ与える影響は、人間におけるグリーフと、ほぼ変わらないとも言えるでしょう。

こころの反応

  • ショック、感情の麻痺
  • 絶望感、孤独感、無気力
  • 抑うつ、不安
  • 怒り、罪悪感、自責の念

からだの反応

  • 号泣、涙もろくなる
  • 睡眠障害、摂食障害、記憶力の低下
  • 疲労感、脱力感、ぼんやりする、ため息
  • 頭痛、めまい、動悸、胸の痛み、胃の痛み、関節痛
  • 過呼吸、パニック、幻聴幻覚

一方で、ペットロスは公に認められにくい側面があるため、一人で苦しい思いを抱える飼い主も少なくありません。

飼い主と言う立場であることで、ペットの死に強く責任を感じ、自責の念や罪悪感を抱え続ける人も。

さらに、ペットとの死別要因(老衰、病死、事故死、安楽死など)にもよって、悲嘆の状況も異なります。

合わせて、ペットロスだからこそ、周囲からの心無い言葉を掛けられることもあります。

「新しい子を飼えば」「ペットが死んだくらいで」などは、心の痛みを抱えた飼い主を、さらに傷つけることになるでしょう。

飼い主は、ひとりの人間を見送る時と同じように、悲しみに向き合うための時間を十分に取ることが、大切です。

耐え難い悲しみにただ寄り添ってくれる人と一緒に過ごしたり、心の内を話したり、祈ったり、ペットへ手紙を書いたり・・・

その人らしい向き合い方で、ペットを偲び、悲しみを分かち合う時間が、必要なのかもしれません。

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